本堂についてのご報告
浄福寺本堂は、昭和49年に博多区から移転し、おかげさまで現在46年が経過いたしました。
福岡市都市計画事業の為、やむなく地元を離れて現在に至ります。
浄福寺移転の際には、御門徒への負担をかけないようにと移転に伴う寄付は一切頂かず現在地に本堂を建立しました。
山地の購入から、造成、本堂、会館、庫裡の建築には資金が大変乏しく、またオイルショックによる資材の高騰から、満足な材料が調達できず、困難な条件の中に建てられたのが現在の本堂です。
鉄筋の建物は築50年が寿命の目安だといわれ、浄福寺本堂と同じ時期に建設された福岡県の県営住宅や市営住宅などの建物は、耐震構造の基準も満たしておらず、様々な地域で建て替えの工事が行われています。
浄福寺本堂も例外ではなく、建築から間もなく50年を迎えるため、昨年、福岡市より耐震の調査を受けるように指導をうけました。
昨年11月に専門家に綿密に調査していただきました結果、本堂を支える要の骨組である鉄筋の腐敗・コンクリートの崩落など、多数の老朽箇所が報告されました。調査の結果、現在の耐震基準を満たしておらず、いつ何が起きてもおかしくはない状況にあり、年月が経過するほどその危険性が増してゆくと指摘を受けました。
とくに、本堂の内陣(阿弥陀様のご安置されている場所)と外陣(皆様がご聴聞される畳の場所)は、見た目は問題ないように見えるのですが、下記の写真の通り、屋根裏、天井裏が想像以上に傷みが進んでおります。
このような経緯から早急な本堂への対策は必要不可欠と考え、
現在、総代役員並びに建設委員会の皆様と会議をかさね計画を進めております。
1616年に千代山浄福寺開基されてから400年以上の歴史があります。
子々孫々と、私たちの子や孫に、御念仏のご縁をお伝えさせていただく為に、先ずは皆様に本堂の現状をお伝えするとともに、ご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。
令和元(2019)年11月1日
浄福寺 住職
写真No.12
天井裏 柱 鉄筋の露出
ジャンカ(コンクリートの欠損)